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被災した動物たちのことを知ることで、ペットの防災を考える

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3.11からおよそ4年が経ちましたが、福島県の避難区域には今でも犬猫の救助活動を行っている民間ボランティアがたくさんおります。

わが家で飼っているネコは、避難区域に取り残されたネコから繁殖して生まれた子で、ボランティア団体「にゃんだーガード」に保護され、そこで育ちました。 ダッシュ&シルブくんがわが家にやって来てからは、同じように被災している動物たちのことを詳しく知りたくなりました。

また、被災した動物たちのことを知ることで、自分たちが今できる備えも見えてくるのではないかと思い、「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」上映会と、「福島の“今”、東京の“これから”~被災した動物たちとペットの防災を考える~」トークショーの合同イベントに参加してきました。

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被災した動物たちの数と、動物たちのその後

福島第一原子力発電所の事故により、避難区域に取り残された犬猫の数は推定2万匹以上。 行政や民間での保護数は2012年10月の時点でおよそ6,600匹ですが、震災の犠牲となった犬猫や、現在も取り残されている犬猫の数は把握できていません。

そればかりか、不妊・去勢手術がされていなかったネコから生まれた2代目・3代目が増えたために、かなりの数の犬猫が未だ取り残されており、ボランティアからの給餌により命をつないでいる状況です。

鶏44万羽・豚3万頭・牛3,500頭の家畜動物については、鶏豚は餓死・もしくは行政により殺処分され、牛はボランティアさんが世話している900頭を残し、やはり餓死・殺処分されました。

詳しい被災動物の状況いついては、「犬と猫と人間と2」の公式サイトに掲載されています。

 

 

なぜ、動物たちは取り残されたのか?

多くの動物たちが避難区域に取り残され、今だにそこに動物たちがいる状況には、いくつもの原因があります。

避難勧告発令の時点ではすぐに帰れると思ったため、ペットを自宅に残し避難した住民が多かったようです。 しかし、実際に戻れたのは40日後、その時には動物の避難区域外への持ち出しが禁止されていました。

また、福島県の災害時マニュアルにはペットとの同行避難について明記されていましたが、各避難所の責任者判断で同行避難の可否が決められてしまったようです。 同行避難したにも関わらず、屋内に入れてはダメと言われ仕方なく外に繋いでいて津波の犠牲となったペットもいたようです。

避難所では、家族を亡くしたり安否がわからない人が大勢いたので、ペットのことを言い出しにくいということもあったかもしれません。

多くの仮設住宅でもペットと同居が可能なようですが(飯舘村は全面禁止)、屋内飼育や集合住宅で暮らすための躾ができていなかったためにペットを手放したり、長引く避難生活により既に手放していたり、給餌ボランティアへの依存により飼い主としての自立心を失っていく飼い主さんも多いようです。

ネコに至っては、不妊・去勢手術をしていなかった猫が繁殖を繰り返しているため、ボランティアによる不妊・去勢手術の対応が追いついていない状況のようです。

 

 

東京のペット防災と、できる備え

東京都では、ペットとの同行避難への対応は区や市町村によって異なりますが、特に規定が無い葛飾区や無回答だったいくつかの市町村以外では同行避難が可能なようです。

しかし、福島県がそうであったように、実際には責任者の判断などによって受け入れてくれない避難所が出てくる可能性もあります。

そうならないためにも、集団生活をするための躾・健康管理・ペット用防災グッズの備えなど各家庭でできる準備と、具体的な同行避難・避難所生活のマニュアル・ガイドブックの発行や養成・避難訓練などの実施を、行政に対して働きかけるということも大切なことです。

ブログ記事、「ネコとの防災 地震の備えについて考える」多くの方に読まれています。

 

 

被災した動物のために、私たちができること

福島で給餌活動を行っている今回のトークショーのゲスト、梅田達也さん(保護猫カフェ「ねこかつ」)と塩沢みゆきさん(またたび家)に、「被災した動物たちのために、東京に住む(もしくは全国)私たちが具体的にできること」について伺ったところ、~被災地への関心が薄れていてボランティア活動のための支援物資が減ってしまっている。 自分たちが知った情報を誰かに伝えることで被災動物たちの存在を多くの人に知ってほしいし、自分たちが長くできる支援を積み重ねてほしい~ という回答をいただきました。

避難勧告が出た数日後には全国から民間ボランティアの方たちが動物の給餌や保護にあたりました。 立ち入り禁止区域の検問を突破する方法を身に付け、今でも多くのボランティアさんが自分たちの生活を犠牲にしてまで活動を続けています。 彼らがいなければほとんどの動物たちは餓死していたはずですし、わが家のダッシュ&シルブくんも生きていなかったと思います。

彼らのように現地に出向いて救助活動することができない私たちにも、ブログやソーシャルメディアで知ったことを伝えたり、ペットを飼いたい人に被災動物の飼い主になる選択肢について話したり、外食を一回控えたお金で支援物資を送ることなど、できることは結構あるのかもしれません。

 

 

最後に、自分のペットを被災動物にしないためには、震災時はできるかぎりペットから離れてはならないという事なのかもしれません。 ペットよりも人命があらゆるところで優先されるでしょうし、避難所などでの集団生活では動物が嫌いな人もいるはずですが、ペットも大切な命であるということを、どんな状況でも飼い主が胸を張って伝えていくことが何より大切なのではないかと感じました。
 

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