写真 (44)

想像してください。声なき動物が何を思うのか? 映画「ノー・ヴォイス」

Pocket

 

 

 

写真 (44)

 

 

69の会 ~動物愛護について考える~」に参加した際にお会いした、古新舜監督の映画「ノー・ヴォイス」を満を持して観てきました。

自主上映となる今回の上映会は、犬猫の殺処分を改善したいとの願いを持った成蹊大学「学生ボランティア本部Uni」動物PJメンバーと、人とペットが暮らしやすい街づくり活動をしている非営利団体「TEAM299」にて立ち上げられ、成蹊大のホールで行われました。 100人以上集まった会場には若い学生の参加が目立ち、これから犬を飼おうと検討中の親子の参加なども見られました。

 

写真 (42)

 

 

映画は、堕落した生活を送っている一人の青年が、人間の身勝手で捨てられた一匹の犬に出会うことで、社会・人・動物と関わりながら新しいことを知り・考え・行動を起こしていくというストーリー。

ペットショップの裏側にある事情を知らない方にわかりやすいストーリーで、知りたいけれど残酷なシーンは見たくない・・そんな方も安心して観ることができる映画です。

“ノーヴォイス”、わたしたちの傍に寄りそう声なきペットたちが何を思っているのか、この映画をとおして想像してほしいと感じました。

 

 

写真 (43)

 

 

上映後は、浅田美代子さんとMCの早川かをりさんのトークセッションと、シンガーソングライターKIKUさんの実体験から生まれた曲「虹の橋」のギター演奏が行われました。

 

ペットを飼おうとした場合、ペットショップで購入するのが日本では一般的です。 ペットショップにやってくる動物はパピーミルと呼ばれる繁殖工場で生まれます。 工場といえば聞こえは良いですが、空調設備も無い狭い空間に高積みされたその檻に閉じ込められた雄と雌は、一生その檻から出してもらうことはありません。

糞尿の鎧をまとい、病気やけがをしても放置され、成長すればスペースが無くなり横になることもできず一生立ったまま。 皮膚病とストレスで全身の毛が抜けおち、何の犬種・猫種なのか判別は不可能。 そんな母体と環境から生まれた子供が健康なはずはなく、多くの子は出産時に命を落とすか、障害を持って生まれた子は殺処分されます。

ペットショップにお披露目された一部の子は見た目可愛くても、社会期と呼ばれる生後56日の間に母親や兄弟と引き離されているため精神的に不健康な状態にあり、噛み癖・粗相・凶暴・無駄吠えなどの問題行動を起こします。

成長してから障害や病気が表に出てくるケースもあります。 このような事情を知らずにペットショップから購入し、躾や障害や病気に手を焼き飼育放棄する飼い主が後を絶ちません。

「ペットショップに並ぶ動物を見て、“可愛い” ではなく “可哀想” と感じる日本人が増えてほしい」と浅田美代子さんが仰っていました。

“ノーヴォイス“、人間の欲のために繁殖マシーンとされた犬猫は、残酷すぎる状況の中で何を思って長い生涯を暮らしていくのでしょうか?

 

飼育放棄などにより保健所に連れてこられた犬猫の8割近くが、返還・譲渡されることなく殺処分されます。

保健所では引き取った犬猫の返還・譲渡の努力義務が規定されていますが、その取組みは行政によってさまざま。 民間のボランティアと連携して殺処分ゼロを達成した熊本県・神奈川県・川崎市のような地域もあれば、老犬や猫は引取り手が無いとの理由から、翌日には否応なく殺処分してしまう保健所もあります。

犬猫はどこの保健所に収容されるかによって命の期限が決められてしまうのです。

“ノーヴォイス”、飼い主に捨てられた犬猫たちは何を思って最期の時を迎えるのでしょうか?

 

先進国の多くでは、ペットショップという生体販売業者は法の定めにより存在しません。 また、犬税や8週齢規制により飼育放棄を減らすための国の仕組みが整っています。

放棄された犬猫は、民間が寄付金で運営する設備が整った巨大なシェルターに保護され、新たな飼い主に探してもらうことができます。

日本が今後改善すべきことは、ブリーダー・生体販売業の規制、8週齢規制などの法改正と、ペットショップで購入しない・ボランティア活動に協力するなど、民間のわたしたちの行動が必要不可欠なのです。

 

 

トークセッションを聞き、継続した寄付やボランティア活動が民間人に根付いていない日本において、保護施設がどんなに頑張っても限界があると感じました。 なぜ根付かないのか?

ボランティアという言葉が持つ偽善というイメージや、日本におけるボランティア活動の多くが無償奉仕であることが原因なのでしょうか。

自分の持つスキルを他人のために貢献しようとする精神を持つ若者が増えているいま、気軽にボランティア活動に取組めるような仕組みが必要なのではないかと思うのです。

 

次回の動物愛護法改正でも8週齢規制の導入は期待できません(詳しくは「TOKYO ZERO」から見えてきた、人が犬のためにできること)。 国が動くのを待っているのはナンセンス、わたしたちに何ができるのか? 考えることから始めてみませんか。

 

動物愛護週間にソーシャルメディアでたくさんシェアされていたので、ご覧になった方も多いかと思います。 「知っていますか?」「想像してください」と訴えかけるこちらの動画。

想像力の欠如したヒトが多いことが飼育放棄の一番の原因なのではないかという、恐ろしいことに気が付いてしまいました。

 

どうか捨てる前に、想像してください。

 

太田匤彦さんの著書、「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇」は、犬猫好きには知っておいて欲しい内容が書かれた良本です。

 

top_memorialgoods

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。